ヘアカラーの専門店が東京周辺で増えている!?

最近、ネットで調べてみると、東京周辺で、ヘアカラー専門店が増えているということを知りました。美容師の視点からすると、ヘアカラー専門店というのは、ヘアカラー技術や知識を特化したカラーリストの所属する美容院のイメージしかなかったのですが、最近急増しているヘアカラー専門店は、低価格のヘアカラー専門店でした。

僕が美容師として、ヘアカラー専門店を調べてみたことをみなさんにご紹介して、参考にしていただければと思います。

 

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低価格ヘアカラー専門店が増えている

QBハウスなど1000円カットのアメリカンスタイルの美容院が全国に広まって久しいですが、最近は、ヘアカラーを低価格で専門的に取り扱っている美容院が増えているようです。美容院のスタイルは、欧米から取り入れられるのが多く、1000円カットなどの、低価格のカット専門店は、アメリカのスタイルを取り入れたものです。

アメリカは、貧富の格差が大きいので、通常の美容院は、カット料金が10,000円以上する美容院も多く、収入の少ない人たちは、自分でカットすることも多いと耳にします。しかし、バリカンで坊主頭ならいいですが、なかなか上手に自分でカットすることは難しいですよね?そんな人たちの為に10ドルくらいのカット専門店が普及しているようです。

たぶん、低価格ヘアカラー専門店もそのような位置づけなのでしょうか?日本でも、ホームカラーをする人たちが増えてきています。しかし、僕が働いている美容室では、ホームカラーで失敗する人たちの話を聞くこともありますので、そのような方には、低価格なヘアカラー専門店は、大変助かる美容院ではないでしょうか?

 

ヘアカラー専門店とは?

通常の美容室では、ヘアカラーを扱っているのに、わざわざヘアカラー専門店にしているのは、何か理由があるのでしょうか?ヘアカラーに特化した専門店にすることで、どんなメリットが利用するお客様にあるのかを掘り下げていきたいと思います。

 

レベルの高いヘアカラー技術に特化した専門店

アメリカやヨーロッパでは、ヘアカラーの専門店というのものをよく聞きますが、日本ではあまり見かけません。僕たち美容師が最初にイメージするヘアカラー専門店というのは、ヘアカラーを専門的に扱うことで、ヘアカラーの知識や技術に特化して、通常の美容院以上のヘアカラーのクオリティーを提供できる美容院です。

以前、僕も「ジーナ・カーン」というサンフランシスコの有名なカラーリストの講習会を受けたことがありますが、アメリカのセレブが通う美容院のカリスマです。欧米人の髪質は、日本人の髪質よりも強く、ブリーチを使うことが多いです。そして、ブリーチを使うと、色がはっきり出るようになるので、とても正確な技術が必要になります。そういった意味でも、日本で求められるよりも、デザイン性が高くなるので、より専門的な技術が必要になります。

日本人は、とても勉強熱心なので、カットやカラー、パーマの技術に精通してますが、一つ一つの技術を極めていこうとすると大変時間がかかってしまいます。また、スタイリストになり、サポートしてくれるアシスタントに手伝ってもらいながら仕事をこなしていくと、カットが中心となり、ヘアカラーなどは、アシスタントが担当することになります。普段、施術しない技術の技術力は、次第に低くなってしまう可能性がありますし、技術が衰えなくても向上することは難しいかもしれません。

ヘアカラー専門店は、ヘアカラーの技術を専門に勉強できるので、新しい技術を常に取り入れていくことが出来ます。さらに、通常の業務もヘアカラーが中心のなるので、ヘアカラーの技術力の向上が、一般の美容院よりも見込めます。そのような特徴をもって、常に最新のヘアカラーデザインを提供することが出来ます。また、美容院の中には、スタイリストとカラーリストが所属し、分業している美容院もあります。ヘアデザインは、スタイリストが担当し、ヘアカラーデザインは、カラーリストが担当することによって、通常の美容院でも、高いヘアカラーの技術を提供している美容院もあります。

 

日常のヘアカラーを低価格で提供する専門店

低価格のヘアカラー専門店は、「安い」「早い」「うまい」が売りの牛丼屋さんのようなヘアカラー専門店と言ったほうが分かりやすいかもしれません。ヘアカラー技術の高いヘアカラー技術専門店とは違い、難しいヘアカラーデザインは、取り扱っていません。

根元の髪が生えてきて、以前カラーした部分との境目が気になってのリタッチカラーが、メインの技術になります。ヘアカラーデザインは求めないが、低価格で安全に施術してもらいたいというニーズを満たしていると思います。

 

低価格ヘアカラー専門店のメリット・デメリット

 

メリットは「安い」「早い」!

まず、メリットは「安い」「早い」というところではないでしょうか。このようなヘアカラー専門店じゃなくても、「安い」ヘアカラーを提供する美容院は、多くありますが、ヘアカラーに特化することで、より「早い」を実現できると思います。また、セルフブローで加算料金を抑えながら、美容師も手をかけなくて済むので、他のお客様に対応するなどできて、さらに「早い」施術が実現できそうです。

 

デメリットは髪や頭皮の痛み

僕は、一般の美容師よりも毛髪化学に精通していると思いますが、「早い」には、髪や頭皮への負担のリスクが高まる可能性があります。カラーの薬剤に、早く染まるカラー剤がありますが、髪への負担が大きくなるアルカリ剤を増量する必要があります。アルカリ剤が増えると髪は痛むのですが、発色が良くなったり、放置時間が早くなります。

低価格のヘアカラー専門店は、施術時間がかなり短い案内になっていますので、短時間で染まるヘアカラー剤を使用している可能性が高いと思います。また、かなり低価格なので、美容師が常に急がなくてはいけません。美容院の料金の内訳の半分は人件費です。リタッチだけで2,400円くらいですが、1時間で終われば、時給1,200円の計算になります。常にお客様がいる状態とは限りませんので、かなり時間を気にしながら施術しないと、生活できる報酬を手にすることが出来ないことが推測できます。

ヘアカラー剤は、染まりやすく出来ています。髪にしっかりと吸着することで染まりやすくなります。そのため、シャンプーをしてもなかなかきれいには落ちません。たっぷりのお湯とシャンプー剤を使い、カラーの薬剤をしっかり落とさないと、髪の痛みが大きくなることはもちろんのこと、頭皮が炎症を起こしてしまい、次第にかゆみやかぶれにつながるだけではなく、きれいな髪が生えなくなってしまう可能性があります。

「早い」ことで、どのくらいシャンプーが雑になってしまうかというのは、施術するカラーリストによるので、すべての低価格のカラー専門店で洗い残しが起こりやすいということではないと思いますが、僕の20年間の美容経験を踏まえたうえで、このようなリスクは増えてしまうと思います。

 

ヘアカラーの専門店が増えている!?のまとめ

ヘアカラーを利用しているユーザーにとって、選択肢が増えるのは、とてもいいことだと思います。僕はいろんな知識や経験を踏まえたうえで、自分であれば、しっかりと薬剤の処理のできる美容室でカラーをしてもらうと思います。
ただし、ホームカラーよりは、低価格なヘアカラー専門店のほうが、安全で髪はきれいになると思いますし、低価格なヘアカラー専門店よりは、高価格でこだわりを持った美容院でカラーをしてもらったほうが、髪や頭皮にとって安全だと思います。

もし、迷っているようでしたら、いろいろと経験してみて、自分に合ったものを見つけていくのも面白いかもしれませんね。ただし、カラーやパーマは、髪に対して化学変化を起こしてしまう危険なものでもありますので、自己責任で選んでくださいね。

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ABOUTこの記事をかいた人

『クセ毛や髪のダメージの悩み』を解決する美容室homey roomy(ホーミールーミー)で活動しています。美容の毛髪化学の「LSマスターコース」「LSドクターコース」の修学認定を頂いていて、ヘアケアに関しての記事を書いています。 髪の悩みや疑問がありましたら、遠慮なく聞いて下さいね。