気になる白髪染めのヘナを美容院の視点でご紹介します。

30歳を過ぎると白髪がチラホラ気になってくる方も多くなってきます。早い人では、20代前半には生え始めてきます。そして、40代に突入するとかなりの確率で白髪染めをされています。染めるのと同時に少し色を明るくしたりもでき、洋服を合わせたり、軽い質感を出したりしやすいので、ヘアカラーはみなさんにとってとても身近なものじゃないでしょうか?

ただ、1~3か月に1回の白髪染めは、徐々に頭皮への負担となり、老化を早めてしまいます。ヘッドスパの生みの親であるタカラベルモント社のエステシモというブランドでは、『老化=炎症』と定義しています。大手メーカーの花王の市場調査では、男女ともに70%以上で、頭皮に紅斑(赤み)が見られたという報告もありました。

そんな中で、頭皮がデリケートになり、白髪染めをすると頭皮がかぶれてしまったり、出血やかさぶたなど頭皮トラブルで悩んでいる方も少なくはありません。しかし、白髪は生えてきます。急に白髪染めを止めてしまうと、とても老けた印象になるなど、頭皮の悩みはほっとけないけど、なかなか白髪染めを止めるわけにはいかないというのが現実ではないでしょうか?

そこで、頭皮の悩みは気になるけど、白髪染めは続けたいという方への1つの解決策として『ヘナカラー』をご紹介したいと思います。実際に、通常のヘアカラーでかぶれていたけど、ヘナであれば白髪染めができるというお客様もいらっしゃいますし、薄毛が気になってヘナに変更したお客様もいらっしゃいます。

ヘナは、ただの葉っぱなんですが、美容院でも説明するのが難しいメニューのひとつです。この場を借りて、ヘナがどんなものかを知るきっかけになればと思い、ご紹介いたします。

 

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通常のヘアカラーとヘナの違いは?

このブログを見ている方は「ヘナ」という言葉は聞いたことがあると思いますし、髪につけて白髪染めをすることも知っているし、体に良さそうなことも想像できると思いますが、試してみようかと思うと、ちょっと抵抗があると思います。その原因は、ヘアカラーとヘナの違いがよく分からないからだと思います。

僕たち美容師は、ヘアカラーやヘナについては良く知っているんだけれども、お客様に説明が難しくてメニューとして提案できなかったり、お客様との認識の違いからトラブルに発展するなど、ほとんどの美容院でヘナを取り扱わないことに繋がっていると思います。今回のご紹介だけでは、すぐに「ヘナ」を理解できないかもしれませんが、興味を持つきっかけになればと思います。

ヘナはただの葉っぱ!

ヘナはインドで栽培されている植物です。ヘナの事業は国営事業なので、産地などの違いで品質に差はありますが、出所は一緒です。また、栽培されていると言っても、ほとんど放置状態で育つので、体にいいものではありますが、高級品などではありません。ホントにただの葉っぱなのです。

ヘナ自体はただの葉っぱですが、その葉っぱを粉末にする製造過程で差が出てきます。機械で粉末にしたり、石うすで粉末にしたり、日本の美容室では使えませんが、ヘアカラーの染料とヘナを混ぜ合わせたり、と製造工場によって扱い方が変わってきます。純粋なヘナでも、同じ製造ラインでヘアカラーの染料の混ざったヘナを作っていたりしますので、物によっては微量にジアミン染料が混入することも考えられます。

もともとのヘナの品質の良し悪しと製造過程で変わってくる品質で最終的なヘナの品質が決定します。ただ、そうであってもヘナ自体はオレンジ色しか発色しないので、色の濃さやヘナ後の髪の質感が少し変わってくるくらいの違いになります。

カラー剤は、2つの役割がある

美容院でお客様にヘアカラーとヘナの違いを説明するときに、意外と説明するのが難しい部分なのが、ヘアカラーについてです。今までカラーをしてきた方などは、感覚的には分かっているのですが、どうやって染まっていくのか理解していないので、ヘアカラーとヘナの違いを説明しようとしてもうまく伝わらないことがよくあります。ヘナとの違いを説明するうえで、簡単にヘアカラーの原理をご紹介します。

髪を明るくするブリーチ作用

お客様とヘアカラーについてお話をしていると、みなさんが抱いているヘアカラーのイメージは、少し美容師の視点とは違うのだと感じています。ヘアカラー剤は2つの作業を同時に行っています。髪を明るくするブリーチ作用と反対に色味を入れて、むしろ髪を暗くしてしまう染色作用です。お客様が抱いているヘアカラーのイメージは、主にブリーチ作用による髪が明るくなる作用なのに、頭での理解としては、絵の具をキャンバスにのせるような染色作用として理解しているので、少し食い違ってしまうことがあります。

そして、ヘナとヘアカラーの最大の違いは、ヘナにはブリーチ作用がないというところです。ヘアカラーでは、ブリーチ作用があるので、黒髪でも絵の具をのせたように、希望の色味に近づきます。しかし、ヘナはブリーチ作用がないので、黒髪にヘナを塗っても黒髪にしかなりません。白髪に塗ることでヘナ本来の色味であるオレンジ色に発色します。

髪を暗くする染色作用

ヘアカラー剤のもう一方の役割である染色作用は、ヘナを同じ作用です。だだし、ヘナはオレンジ1色しかないのに対して、ヘアカラー剤の色味は、だいたい1つの美容室においてあるカラー剤の色味の種類が100種類くらいあります。この種類の多さによって、お客様の希望に色に近づけることが出来ます。ちなみに、カラー剤でも髪の痛みを抑えるためにブリーチ作用を無くしながら染めることが出来ます。その場合は、ヘナと同じように黒髪にヘアカラー剤を塗っても黒髪にしかなりません。

白髪染めにはヘナとインディゴを使う

先ほども話に出ましたが、ヘナはオレンジの1色しかありません。白髪が多い人がヘナ単品で染めてしまうと、とてもファンキーな外見になってしまいます。そんなときには、インディゴというヘナのように髪を染色する植物と混ぜ合わせることで、自然な色味にすることが出来ます。

ヘナの色はオレンジ

ヘナの色はオレンジ色1色です。もし、オレンジか赤みの強いオレンジ以外の色になってしまったら、それはヘナ単品の色ではありません。たまに以前の美容室でヘナを染めたという方の中で、真っ黒に近いくらいの色に白髪が染まっている方がいらっしゃいます。これは、カラー剤の染料が入っているヘナの可能性があり、現在日本の美容室では取り扱えないものになっています。化粧品や医薬部外品登録されていないので、とても危険なものです。

ヘナは、ブリーチ作用がないので、黒髪に染めても黒髪のままです。逆に白髪に染めるとヘナ本来のオレンジ色を発色します。ただ、ヘナは植物なので、初めて染める時は、薄いオレンジくらいにしか染まりません。2回3回と染めていくことで、色を重ねた部分が濃くなっていき、赤みの強いオレンジに変わっていきます。

インディゴの色は青紫

白髪が少ない人がヘナ単品を塗るとメッシュのような感じになり、オレンジ色が女性らしい柔らかな雰囲気を出してきれいなんですが、髪の毛がほぼ白髪の方にヘナ単品を塗ってしまうと髪全体がオレンジ色になり、かなりファンキーな外見になってしまいます。

そこで、藍染めにも使われる自然の植物であるインディゴを使うと、マットみのブラウンに発色します。一般の人には馴染みが少ないと思いますので、何となくイメージしてほしいのですが、12色相環という美術などで習った色の反対側を混ぜ合わせると無彩色になります。そして、無彩色になるのは光の場合なんですが、絵の具などの色味に関してはブラウンに発色します。

インディゴ単品の色味は青紫です。ヘナと違い酸化することで発色してくるので、染めた当日よりも2,3日経過すると色味が濃くなっていきます。そのため、ヘナとインディゴを混ぜて染めた場合でも、染めた当日よりも2,3日経過するとブラウンの色味が濃くなっていきます。

また、ヘナとインディゴの混ぜる割合によっても色味が変わっていきます。一番ブラウンが強い割合は、ヘナ対インディゴで2対3くらいです。ヘナの分量が増えると、柔らかい赤みが買ったブラウンになりますが、色の濃さは薄くなっていきます。ヘナ対インディゴの割合が1対4くらいになると黒髪に馴染みやすい暗い色味になります。

ヘナの染め方

ヘナに興味を持ってきたときに、少しハードルになってしまうのが、ヘナの染め方です。通常のホームカラー剤などは、丁寧な説明書がついていたり、染めやすい形状(泡やゆるいクリーム状など)になっているので使いやすいです。ヘナはどのようにして染めていけばいいのかを説明していきます。

ヘナは熱湯と混ぜる

通常ヘナは粉末で販売されています。そのまま髪や頭皮につけることは出来ません。ヘアカラー剤は、1剤と2剤を混ぜ合わせて使いますが、ヘナは熱湯と混ぜて使います。基本的にはお湯でいいのですが、通常のヘナは除菌処理されていません。ガンマ線などで除菌処理することもありますが、そうするとヘナの色素が少し壊れてしまい、色が薄くなってしまいます。そのため、鮮度の高い状態で真空パックすることが多いので、ヘナは熱湯と混ぜることで除菌します。

僕の美容室では、ヘナと熱湯と混ぜる割合は、ヘナ対熱湯で1対3,5くらいです。ヘナは取れた時期などで品質が変わるので、1対4くらいの時もあります。自分で塗りやすい分量を試しながら決めていけばいいと思います。一般的に家でヘナをされる方は、美容室で染めるよりもお湯の分量を多めにしたほうが塗りやすいと思います。

ヘナは時間がかかる

ヘナをするのに躊躇してしまうもう一つの原因が時間がかかることです。通常のヘアカラーをする場合は、だいたい2、30分くらい放置するとしっかり白髪が染まります。ただし、美容院でのヘナの放置時間は塗った後から1時間くらい時間を置きます。家でヘナをする場合ですと、1時間30分くらい放置してもいいと思います。

なぜなら、ヘナはただの葉っぱですから、ヘアカラーみたいに簡単に染まらないのです。時間を置けば置くほど、しっかり染まります。ただし、インディゴと混ぜて塗るときは、最大で1時間30分くらいにしないとムラに染まることもあるので注意が必要です。

ヘナについてのまとめ

ここまでの説明にお付き合いくださいましてありがとうございます。若いうちは洋服や見た目の容姿など、ファッションに合わせていくために、ヘアカラーのほうが合わせやすいと思います。ただ、年齢を重ねていき、老化が進んでいくと素材である髪や頭皮の状態をヘアカラーを施術しながら保つことが難しくなることがあるかと思います。

そんな時に、髪や頭皮の悩みを解消しながら白髪を染めるヘナという方法も一つの選択肢として合ってもいいんじゃないかと思います。いつまでも美しさを保つために参考にしてもて下さいね。









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ABOUTこの記事をかいた人

和田 洋幸

『クセ毛や髪のダメージの悩み』を解決する美容室homey roomy(ホーミールーミー)で活動しています。美容の毛髪化学の「LSマスターコース」「LSドクターコース」の修学認定を頂いていて、ヘアケアに関しての記事を書いています。 髪の悩みや疑問がありましたら、遠慮なく聞いて下さいね。