流さないトリートメントの使い方は間違っていませんか?

女性にとって髪は重要ですよね!?

毎朝の時間をかけてのスタイリング、ヘアケアのためのシャンプーやトリートメント、エイジングケアのための頭皮ケア剤やマッサージなど… 日常のヘアケアできれいな髪にするために、頑張っている女性は多いのではないかと思います。

また、美容院へ行くたびに、パーマやカラー、縮毛矯正なんかをかけると、毛先がパサついたり、まとまらなかったり、絡んだりと気になってきますよね?

そこにプラスする外せないアイテムが洗い流さないトリートメントだと思いますが、みなさん正しく使えていますか?

 

意外と難しい流さないトリートメントの使い方

僕は、「クセ毛や髪のダメージの悩み」を解決する美容室homey roomyで、長年にわたってお客様の悩みを伺ってきた美容師です。

お店で購入したり、市販の流さないトリートメントを購入して使われているお客様の中でも、使用感がずいぶん違う方々がいらっしゃいます。

「シャンプーしても、ベタベタする」「髪が重くなりすぎて、ボリュームが無くなってしまう」という意見を聞くことがありますが、もちろん、流さないトリートメントの種類によっては、そういった仕上がりになってしまうこともあります。

ただ、同じ種類の流さないトリートメントを使っている人の中で、「軽い仕上がり」「重い仕上がり」と意見が分かれてしまうことがあります。

また、お店でアシスタントに「流さないトリートメントをつけて乾かしておいて」と指示をすると、なぜか重くてべたついた仕上がりになることがあります。

通常、僕たちが流さないトリートメントをつけると、重い仕上がりになることは無いのですが、使う人によってこういうことが起きてしまうのはなぜでしょうか?

美容院で使っているオイル系の流さないトリートメント

homey roomyで使う流さないトリートメントのひとつで、「アジアンムーン」というオイルの流さないトリートメントがあります。

この「アジアンムーン」は、皮脂に近い特性を持っています。もともと髪は、皮脂が毛先まで伝わっていき、髪がまとまりやすく、手触りがよくなるような特徴を持っています。18MEAという身体の中で髪にだけ存在する成分あり、頭皮から出る皮脂が髪に伝わるように手助けをしてくれます。

しかし、パーマやカラーをすると、この18MEAという成分は、溶け出して無くなってしまうのですが、それを補うことが出来るのが、「アジアンムーン」という流さないトリートメントの特徴です。

また、化粧品などでもよく聞く「アスタキサンチン」が入っていることで、紫外線から髪が酸化してダメージを受けるのを防いでくれる特徴もあります。

アジアンムーンの使い方

この「アジアンムーン」ですが、髪につける前に、ある事をしてから髪につけると、きれいな仕上がりになるとメーカーの方にレクチャーされました。それは、手にオイルを出して、両手でしばらくオイルをなじませてから髪につけるという方法です。

メーカーの説明では、手のCMCという脂質と「アジアンムーン」が混ざることで、皮脂になじみやすいオイルになり、しっとりまとまりの良い髪なんだけれども軽い仕上がりになるということでした。

実際、アシスタントにレクチャーして、しっかりと手で馴染ませるようにしてから、流さないトリートメントをつけるようにしてもらうと、重くベタついた仕上がりにはならなくなりました。しっとりまとまりながらも軽い質感になりましたよ!

オイルの特性

美容院では、いろいろな場面でオイルを使います。一見オイルに見えないトリートメントにもオイルが入っていますし、カラー剤にも多くのオイルが入っています。

「シリコン」という言葉をよく聞きます。「シリコンは、頭皮の毛穴を詰まらせるから、あまりシャンプーには入っていないほうがいい…」などネットやCMなどでよく耳にします。

一般的に言われるシリコンはオイルの状態です。オイルは分子量の大きさによって性質が変わり、分子量が大きいものは、一般的に言われるように、毛穴を詰まらせたり、何度シャンプーしてもオイルが取れない状態になるかわりに、髪の手触りやまとまりが持続する傾向にあります。。

反対に分子量の小さいものは、手触りやまとまりはあまりよくならないですが、1度のシャンプーで、しっかり「シリコンオイル」が取れるので、頭皮の毛穴が詰まったり、髪のベタついたりすることはありません。

このように見た目は同じようなオイルでも、性質が異なることがあります。基本的には、粘りが強いオイルは、分子量が大きく、さらっとしたオイルは、分子量が小さいことが多いですが、オイルの種類や混ざっている乳化剤などによって様々なので、実際は使ってみて、落ちやすいものは低分子、落ちにくいものは高分子と判断することが出来ると思います。

また、オイルの見た目はあまり変わらないのですが、手で馴染ませるだけでも実際には変化が起こっています。そのまま髪につけるとベタついて重くなってしまうのに、手で馴染ませるとしっとり軽い仕上がりになるということは、手の皮脂と混ざることで、分子量に変化が起こっているということが予想できます。

オイル系の流さないトリートメントの使い方

オイル系の流さないトリートメントの問題点は、重い仕上がりになったら洗わないと治せない、ということです。

さらに、流さないトリートメントは毎日使うので、どんどん蓄積していきます。はじめは、痛んでパサついた髪には、重い仕上がりが丁度いい感じになっていても、2,3週間使っていると、ベタついて不自然な仕上がりになってしまうこともあります。

そうなってしまうと、分子量の大きい「シリコン」のように、何度シャンプーで洗っても、髪のベタつきが取れない状態になってしまいます。このような状態にならないためには、髪に残りづらいように流さないトリートメントの状態を変えなければいけません。

その方法は、先ほどの「アジアンムーン」の使い方のように、流さないトリートメントのオイルを手に出し、両手でしっかりなじませてから、髪につけるという方法です。

この使い方は、クリームタイプや乳液状の流さないトリートメントでも使えると思います。お店でトリートメントを使う時に試してみたのでうまくいくと思います。

一見仕上がりが軽くなるので、もっと重い仕上がりがいいと思うことがあるかもしれませんが、毎日使うと髪に蓄積されていくので、使い続けていくと効果を実感できると思います。

まとめ

僕は、いろんな美容院で働いた経験がありますが、同じトリートメントをするにしても人によって効果に違いが出てしまいます。

同じパーマ液を使っても、薬をつける人によって違いが出てしまいますし、こだわりがある美容院で施術が複雑になればなるほど、仕上がりに違いが出てしまいます。

この流さないトリートメントの使い方は、とても簡単だけど、かなり効果に差が出てくるので、ぜひ試してみてくださいね!

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ABOUTこの記事をかいた人

『クセ毛や髪のダメージの悩み』を解決する美容室homey roomy(ホーミールーミー)で活動しています。美容の毛髪化学の「LSマスターコース」「LSドクターコース」の修学認定を頂いていて、ヘアケアに関しての記事を書いています。 髪の悩みや疑問がありましたら、遠慮なく聞いて下さいね。